食を通じて祖母を思い返す

今夜は友達夫妻を呼んで会食の予定でしたが

延期してもらう運びとなりました

ごめんなさい

また落ち着いたらいらして下さいね


スター オブ デイビットという種類の大きなオクラが採れたので

下茹でして丸々っと薄肉で巻いて焼いてみる

男子に受けそうな食感

葬儀に付き合ってくれる主人に感謝の気持ちを沢山込めて。


同じく採れた白ゴーヤはツナ・チーズと醤油で炒め

モロヘイヤは和風だしのスープにして大きな漆椀で頂いてみる


〆のおむすびを握りながら

祖母がよく焼いてくれてた剣先イカの塩焼きを思い出して

涙がポロポロ…


孫が沢山泊まりに行った際は

お椀が足りなくて

陶器のお茶碗に入れたお味噌汁の底がとても熱くて

持てなかったっけ…


冷蔵庫にはいつもカルピス


食器棚の収納はどんな風だったかしら


元旦に行った時のこと

黒豆を煮てくれたのに苦手だった私

責めるでも叱るでもなく

いつか好きになれたらいいねと笑ってくれた祖母


それでも1粒でも食べてみたらと

促されるままに

黒豆を上手に掴めたのは

おばあちゃんのお陰


お嫁に行き御節を作る様になって黒豆を煮る度に思い出す


ある夏の夜

恐らく年長さん

台風の影響で停電になりろうそくを灯す夕飯にて

お箸の正しい持ち方を懸命に教えてくれた祖母


広島で母に習う時には全然出来なかったのに

ふと出来る様になった不思議な体験


思い出すのは台所に向かう祖母の「背中」


松田聖子は「さ行」の発音が綺麗で

山口百恵は一番いい時期に家庭に入ったから素晴らしいと

言ってたっけ…


おばあちゃん

いかの塩焼きをまた食べたいです


アルバムをひっくり返してみる

幼少期の写真を全て見てみる

祖母と過ごした時間を確かめる様に


泣ける土曜の夜